踊協力牧師メッセージ

「わたしたちの主イエス・キリスト」

「ローマの信徒への手紙」はパウロが紀元55~56年頃コリントに滞在中ローマのキリスト者に宛てて書いたものです。手紙と言いながら、その論理の展開などは神学論文のようです。ガラテヤの信徒への手紙が普遍的キリスト教の大憲章とすれば、ローマの信徒への手紙はその憲法だとも言われています。

ローマの信徒への手紙を読んで気づくのは、「わたしたちの主イエス・キリスト」という言葉が繰り返し出て来ることです。たとえば1:4、5:1、11、21をはじめ6、7、8章の最終節に出てきます。ここにはパウロが伝えたい思いがあるのです。

「わたしたちの」とはパウロとローマの兄弟姉妹であり、ユダヤ人と異邦人でもあり、いわば人間全体です。さらに私たち人間と主イエス・キリストの結びつきの強さを示しており、「この方による以外に救いはない」(使徒:12/口語訳)というパウロの強い確信をも表しているのです。

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