踊協力牧師メッセージ

「弟息子の大誤算」

ルカ福音書15章に記された見失った羊のたとえ、無くした銀貨のたとえ、放蕩息子のたとえはルカらしい印象的な話です。

放蕩息子の話では、弟息子は「お父さん、わたしが頂くことになっている財産の分け前をください」と言って「遠い国に旅立」ってしまいます。これは私たちが想像する以上に当時はたいへんなことでした。

そもそもまだ健在な父親に財産分与を求めることは、父や兄、生活している共同体と彼がはっきり断絶することを意味しているのです。また「遠くの国」とは見知らぬ場所であり、これまでとは異なる生活様式をするという意味です。弟息子は、父の家の生活には不自由さだけを感じ、父や兄や仲間たちの古めかしい生き方をきっぱり棄て、都会に出て自由になり事業を興そう、自分にはそれだけの裁量があると思い込んでいるのです。しかしそれは彼の大誤算でした。

父の家にこそ真の自由と喜びがあった!本心に立ちかえった彼は父のもとに戻ってきます。父とはまさに神のことです。私たちも日々神の愛のもとに立ち帰りたいものです。

関連記事

TOP