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箴言ところどころ⑦

貧しい人の耕作地に多くの食糧が実っても、正義が行われなければ奪われる。(箴言13:23)

岩波訳聖書では「貴人の開墾地には、多くの食料がある。だが、奪い去られることがある、公義がないために」と翻訳されています。「貧しい人」か「貴人」か、いずれが正しいのかは旧約聖書の専門家に任せるとして、私にはそのいずれも意味があるように思えます。聖書はそれが貴人の開墾地であれ、貧しい者が地主から借りた土地であれ、神の恵みによって予想外の収穫があった場合、自分よりも貧しく苦しい状況にある人を顧みるよう勧めます。自分よりも貧しい人のことを忘れ、ただ自分だけの幸せに酔いしれることを、神は決してお喜びにはならないし、利己的に生き続けるならば、やがては豊かな恵みは残らず奪い去られることになると告げています。おそらく知恵の教師は貴人の慈善、貧者の慈善にも言及したのではないでしょうか。ある解説者は、「どれほど多くの財産を持っているかは、それほど重要ではなく、むしろ、どう判断しながら、その財産を扱うかということのほうが重要である。神が豊かにしてくださった者にはその用い方に責任があることを覚えたい」と説明しています。R・ヨハナン・ベン・ヨハイ「この世では裕福な者が貧しい者を使い尽くすが、ある時神は裕福な者に請求書を突き付ける」。今日だれかにそっと一つ良いことができますように。

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