巻頭言「夏の夜空を仰ぎつつ」

 60年以上も前のことです。私がまだ小学生だった頃、風呂上りに家族で夕涼みをしていました。教会堂
裏口の石段は風の通り道で、そこに並んで座り、夜空を仰いでは「一番星見つけ
た!」「あっ、二番星!」などと言いながら過ごしたものです。

 しばらくすると父が「アブラハムもきっとこんな風に夜空を仰いで星を数えたんだろうね」と言いながら創世記の話をしてくれました。

主は彼を外に連れ出して言われた。「天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみるがよい。」そして言われた。「あなたの子孫はこのようになる。」アブラムは主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。(創世記15:5~6)

 私と妹たちはアブラハムになったつもりで星の数を競って数えましたが、途中で諦めました。数えきれない星の多さに驚き、それを創造された神の知恵と力に感動し、その神が私たち一人ひとりを愛してくださっていることを心に感じました。今にして思えばあの時間はもっとも印象的な聖書教育でした。「あなたの天を、あなたの指の業をわたしは仰ぎます」(詩編8:4)。(踊)