「いつも急いでいる」
最近、『池上彰と考える仏教って何ですか』という本を読みました。難解なことを分かりやすく解説することで定評のある池上氏の本で仏教のことがよく分かるようになりました。
その中にチベット仏教の指導者であるタムトク・リンポチェ(「リンポチェ」は高僧に対する尊称)と池上氏との対談もあり、興味深いものでした。彼は現代の多くの日本人は不安にさいなまれ苦しい思いをしているがどうずればよいかとの池上氏の質問に次のように答えていました。
私が拝見するに、日本の皆さんは本当に時間がなくて、いつも急いでいらっしゃる。教えを じっくり学ぶ時間も、実践する時間もありません。欠点があるとすれば、この点でしょう。
かつてキリストはマルタという女性に「あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。しかし、必要なことはただ一つだけである」と言われ、神の言葉を傾聴するよう促されました。日々聖書を読み、祈りと黙想の時間を回復するなら、私たちの生活はどれほど素晴らしいものになることでしょう。