「ルカの特別記事」
マタイ、マルコ、ルカの三福音書を「共観福音書」と呼びます。同じ観点から書かれているからです。マタイ福音書とルカ福音書の著者は最初に書かれたマルコ福音書を目の前に置き、さらに主イエス様の言葉だけを集めた文書を重要な資料として福音書を書きました。しかし両福音書にはそこにしか出てこない特別な話があります。それは、それぞれの著者が方法で入手し、主イエスの救いを伝えるためにぜひとも必要だと判断して書き加えた記事なのです。
例えばマタイ福音書では仲間を許さない家来(18:23~35)、ぶどう園の労働者のたとえ(20:1~16)です。ルカ福音書では有名な善いサマリア人(10:30~37)、失った銀貨(15:8~10)、放蕩息子(15:11~32)などです。
今朝私たちはルカ福音書を学んでいますが、著者ルカがこれらの話を書き残してくれたことに感謝します。これらの記事を通して私たちは主が社会の周辺・底辺に生きる人々に対してどんなにあたたかい心を持っておられた方であるかを知ることができるからです。