「兄弟姉妹を感謝します」
ディートリッヒ・ボンヘッファーはドイツのルター派教会の牧師であり神学者でした。彼はヒトラーが政権を握った直後に、ナチ政府がドイツ国民を誤った方向に導くものであることを洞察し鋭く批判しました。彼は招かれてアメリカに渡りますが、ドイツ国民と苦しみを共にすべく開戦直前に帰国、秘密警察に逮捕され二年間の収容生活の後ナチ政権崩壊の直前、フロッセンブルグで処刑されました。1945年4月、彼が39才の時でした。
讃美歌469番「善き力にわれかこまれ、守りなぐさめられて、世の悩み共に分かち、新しい日を望もう」は彼の詩です。
ボンヘッファーの著書の一つに『共に生きる生活』があります。「キリスト者にとって、彼がほかのキリスト者との交わりの中で生きることを許されているということは決して自明的なことではない。…教会が、この世において神のみ言葉と聖礼典のために、目に見える形で集ることを許されていることは、神の恵みである。」
彼にとって教会の交わりは信じるべきもの、兄弟姉妹は愛すべき存在だったのです。