東京の国立新美術館でオルセー美術館展「印象派の誕生」を観ました。教えられることの多い作品ばかりでした。特にご紹介したいのは、クロード・モネが1879年に描いた『死の床のカミーユ』です。次のような解説が記されています。
明るい色彩に満ちた数々の作品で主役を務めたモネの最初の妻カミーユは、次男の出産後まもなく32歳という若さで世を去ります。画家モネは、永遠に失われゆく妻の肉体を前に、「彼女の顔に死が刻印しようとする色彩のグラデーション」を描きとめようと筆を走らせました。
愛する者の死に直面した時、私たちの心は、あれもこれもしてあげられなかった後悔と同時に、共に過ごしたたくさんの楽しい思い出に対する感謝の念に満たされるのです。
その時心に静かな声が響いてきます。「死は終わりではない。あなたの愛する者はキリストが備えてくださった生命の世界に生きているのだ」と。イエス・キリストへの信仰が与えるこの確信を私たちは心から感謝し、新たな歩みを力強く始めるのです。