イエスの復活は、弟子たちのみならず多方面に動揺をもたらしました。墓を警護していた数人の番兵はこの出来事を祭司長たちに報告しました。祭司長たちは番兵に金を与え、弟子たちがイエスの遺体を盗み出したという噂を流布、事後処理しようとしました。
弟子たちは信仰を消耗させる噂を後にガリラヤに戻ります。愚にもつかない噂にいら立ったり、自分たちの経験の正統性を主張するよりも、もっと大切なことがあったからです。ガリラヤは主イエスが多くの尊い働きを行った場所です。彼らは主イエスが以前に指示しておられた山に登りました。そこはかつて主イエスが山上の説教を語られた場所です。マタイ五章一節以下にあるとおりです。
弟子たちはまさにその場所に戻っているのです。復活の主イエスはそこで弟子たちに会い、信仰と愛によって彼らをもう一度結び合わせ、全世界への福音宣教という大きな使命を託されたのです。
「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28:20)。この約束を彼らへの尊い贈り物として。