マルコ福音書10章には、主イエスが子どもたちを祝福されたことが記されています。子どもたちを主イエスの元に連れてきた親たちの願いは「イエスに触れていただくため」でした。けれども弟子たちは場をわきまえない大人たちを叱りました。ところが主イエスは逆に弟子たちを叱り、幼子を側に招き、しっかりと抱き上げ、手を置いて繰り返し祝福されたのです。主イエスのこの手を子どもたちは生涯忘れなかったことでしょう。
インターネット上に10人の画家による「子供たちを祝福するキリスト」がありますが、私はフリッツ・フォン・ウーデ(1848~1911)の作品が好きです。主イエスの手の優しさが印象的です。
「手は語る」と言います。子どもたちに置かれた主イエスの手は何を語っていたのでしょうか。「あなたは神によって創造された尊い存在だよ」「神はあなたを心から愛しておられます」「あなたは自分を大切しなさい、そしてあなたの隣人もね」ということではないでしょうか。私たちの手も主イエスの手のようでありたいと心から思います。