高浜虚子に次のような俳句があります。「一を知って二を知らぬなり卒業す」
「一を知って十を知る」「一を知って万を知る」という言葉もあります。そうであればいいなとも思いますが、一つ学んで一つ知る、それに続く二、三はまだ知らないというほうが謙遜であり、また学ぶ楽しみもあるのではないでしょうか。学問の知識もそう、人生の知恵もそうだと思います。
私は聖書を神学的に学ぶようになっておよそ45年経ちますが、最近ますます自分の知らないことの多さに驚き、同時に聖書の深さ広さ高さに感動しています。もっと学びたいと思います。「なるほど」「そうだったのか」という驚きを日々積み重ねています。
使徒パウロはローマ1:1~12で福音の奥義を知る喜びについてこう言っています。「あなたがたにぜひ会いたいのは、霊の賜物をいくらかでも分け与えて、力になりたいからです。あなたがたのところで、あなたがたとわたしが互いに持っている信仰によって、励まし合いたいのです。」
パウロの謙遜と熱意に感動します。