人生には親の愛を重苦しいと感じる時期があります。しかしそれを過ぎると、親の愛をかけがえのない宝のように実感するのです。神の愛も同じではないでしょうか。神は存在しない、存在したとしても私には関係ないと言っていた人が、やがて神の愛を有難いと感じる時がくる、そういう変化が起きるのも人生でしょう。
ルカ福音書のテーマはまさに神の愛で、15章には三つのたとえ話で示されています。失われた羊、失われた銀貨、失われた息子の話です。一人が悔い改め、神の愛に立ち戻った時、「大きな喜びが天にある」「神の天使たちの間に喜びがある」(15;7,10)のです。この喜びはやがて地上に届き、隣人、友人、兄弟、教会の喜ぶとなるのです。
W・リュティはこの神の愛を心から伝えたいと言っています。「私たちは手当り次第木によじ登って…感謝と歓喜のゆえに大声で世界に語りかけたい。ちょうどツグミが夕ぐれ時に、過ぎ去った一日への感謝を歌うように」と言っています。私たちも愛する家族や友人、この地域に神の愛を心から伝えたいと願います。