ヨハネ福音書二章には「カナの婚礼」の話が記されています。宴もたけなわという時に肝心のぶどう酒がなくなり、その危機を主イエスが救われたという奇跡物語です。これは主がなさった「最初のしるし」でした。
主イエスが用いたのは、80~120リットルも入る石の水がめ六個でした。仮に100リットルとしても、全部で600リットル、それが上質なぶどう酒に変えられたのです。福音書記者は主イエスが新郎新婦のために驚くべき祝福をくださったことを告げています。
5世紀の教会指導者アウグスティヌスは、この6個の水がめは、6つの時代を象徴すると言います。即ち第1はアダムからノア、第2はノアからアブラハム、第3はアブラハムからダビデ、第4はダビデからバビロン捕囚、第5は捕囚からバプテスマのヨハネ、第6は主イエスから終末までと言い、各時代にキリストの預言と成就が語られなければ、それは空しい器・空しい時代になってしまうと言っています。
確かに神は全ての時代、私たちの生涯を主の恵みで満たそうとしておられるのです。