メッセージ

「過去に目を閉ざす者は現在が見えなくなる」

2017-08-16

今年6月23日、私はこの日沖縄にいた。それは、太平洋戦争末期の沖縄戦で犠牲になった20万人を超える犠牲者に思いを寄せ、ふたたび戦争を起こさせない誓いを立てる「慰霊の日」であった。

日本バプテスト女性連合では、この日を6・23「沖縄(命(ぬち)どう宝(たから))の日」と定め、「沖縄6.23学習ツアー」を主催し続け、今年が10回目であった。2年前にも前職場での沖縄平和学習に参加し、それまでの自分の無知を恥じたが、今回、沖縄の人々が受けた苦しみと悲しみを、少しでも自分の痛みとして感じられるようになりたいと思い、参加した。

今年の学習の中心は、渡嘉敷島沖縄戦追体験と「集団自決」の証言者である金城重明先生(那覇中央教会名誉牧師)の講演であった。先生の言葉一つ一つに、3年前のルワンダ学習ツアーでの体験がよみがえった。

大義名分がつくりあげられ、破壊と死の恐怖と共に繰り返し流布された時、人は自分の命と家族を守るために相手の命を奪う。

冒頭の言葉は、ドイツの第6代連邦大統領ヴァイツゼッガーが、敗戦40周年の連邦議会で行った演説の一部である。今私たちの身近では、過去の実態をなかったものと主張する声や動きもある。どんなに悲惨でも、愚かしいことであっても、事実を直視しなければ、謝罪も、赦しも生まれてこない。平和への希望も生まれない。(前田三枝子)

 

 

「真の知性と富を求めて」

2017-08-16

今年1月19日、ハーバード大学のシンポジウムでゴールドマン・サックスCFOマーチン・チャベス氏は「かつて600人いた株式売買のトレーダーのうち2017年現在本社に残っているのはわずか2人で、あとはコンピューターのアルゴリズム取式です。」と言って金融関係者を驚かせた。かつての年収7000万円トレーダー達のほとんどが解雇されたのである。高速で株の売買を行う市場では、一秒間に1000回もの取引がなされ、もはや人間は無力である。金融市場はAI同士の戦場となったのである。

2017年フォーブスの世界長者番付を見ると1位マイクロソフトのビル・ゲイツ(9.5兆円)2位ウォーレンバフェット(8.3兆円)、そして3位アマゾンのジェフ・ベゾス(8兆円)であった。このうちマイクロソフトとアマゾンは共に高性能のAI開発にしのぎを削っている。それは、富の源泉としてのAIの開発である。世界最速、高性能AIが世界市場を支配し、富をもたらすのである。

最近AIを崇め、盲従する人々がいる。AIは新しい偶像となりつつあるようだ。我々は決してAIを「金の子牛」にしてはならない。真の知性と富は、論理演繹とデータ解析では決して得られないと考える。(相模裕一)

「マルティン・二―メラーの詩」

2017-08-16

ナチが共産主義者を襲ったとき、自分はやや不安になった。

けれども結局自分は共産主義者でなかったので何もしなかった。

 

それからナチは社会主義者を攻撃した。自分の不安はやや増大した。

けれども依然として自分は社会主義者ではなかった。そこでやはり何もしなかった。

 

それから学校が、新聞が、ユダヤ人が、というふうに次々と攻撃の手が加わり、

そのたびに自分の不安は増大したが、なお何事も行わなかった。

 

さてそれからナチは教会を攻撃した。そうして自分はまさに教会の人間であった。

そこで自分は何事かをした。しかしそのときにはすでに手遅れであった。

 

マルティン・二―メラー牧師(1892~1984)の詩。ドイツ教会闘争の指導者として1934年夏から敗戦まで強制収容所に収容された。(『信徒の友』2017年8月号掲載)

 

「何が人生に重要であるか」

2017-07-26

聖路加国際病院名誉院長・日野原重明先生が7月18日召されました。享年105歳。

少年期を神戸で過ごし、京都帝大(現京都大)を卒業。1941年から聖路加国際病院に勤めた。早くから予防医学に取り組み、54年には同病院が人間ドックを先駆的に開設するのに携わった。成人病に代わる呼称として「習慣病」を提案し、後に「生活習慣病」に名称が変わる契機をつくったとされる。米国留学などで学んだ医療の在り方や医療者教育を取り入れ、「患者本位の医療」を提唱。2000年には、全国の75歳以上の元気な人に呼びかけて「新老人の会」を設立。高齢者が積極的に社会に参加、貢献する意義を説いた。(西日本新聞)

日野原先生が私たちの教会に来て講演してくださったのは1997年10月5日㈰。86才の先生がお一人で来福され、説教が終わると「夕方から会議がありますから」と颯爽と戻って行かれたお姿を思い出します。

「与えられた命をどう生きるかが自分の義務であり、行動の中に喜びが生まれる。」

見習うべき点の多い先生でした。

「母たちへの講演」

2017-07-26

久留米教会付設めぐみの園の働きに長年携わった吉田亮子さんの「子育ておすすめ9か条」は、子育てや幼児教育40年の体験から生まれたもので、とても説得力があります。第1条は「母さんはあなたがだぁいすき」。

二学期に入ってなぜか乱暴なAちゃん。「夏休みに何かありましたか?」「いいえ、特に思いつきません」。しかし数日後母親は園にやってきました。忙しい時に限ってまとわりついてくるA、いらいらしてつい口走った。「あんたやら好かん。どっか行って!」。以来子どもはもっとひざにまとわりついて言うのです。「母さん、ぼく、好かんと? ねえ、ぼく好かんとね?」。亮子先生「多分それやろうねぇ。母の《のろいの言葉》が子を傷つけてしまったことを肝に銘じてね。園から子どもが帰ってきたら、まずだっこして『母さんはAがだぁいすき』から始めましょうよ」。Aちゃんは一週間もしないうちに落ち着きを取り戻したのでした。

親と子の関係、言葉の持つ力を教えられました。神と私たちの関係も同じです。神は私たちを親以上に愛しておられます。

「神の御言葉を賛美します」

2017-07-26

詩編58:11にはこう記されています。「神の御言葉を賛美します。主の御言葉を賛美します。」

神の言葉は必ず実現するのです。私たちに必要なのはその言葉に信頼することです。

ルカ1章5~21節は祭司ザカリヤと天使ガブリエルの対話です。ガブリエルは「ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリサベトは男の子を産む。その子をヨハネと名付けなさい」と告げました。しかしザカリアは自分たち夫婦がすでに老齢であることを理由に疑念を表明したのです。すると天使は「わたしはガブリエル、神の前に立つ者。あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされたのである。あなたは口が利けなくなり、この事の起こる日まで話すことができなくなる」と言いました。後日この約束が成就した時、妻エリサベトはこう告白します。「主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう」。

時が来れば必ず実現する神の言葉に信頼して賛美する者でありたいと思います。

 

「ミケランジェロが見たもの」

2017-07-03

ミケランジェロに関してこんな話を読みました。ある日、友人と山を歩いていた時、ミケランジェロは突然道の真ん中に立ち止まり、まるで魔法にかけられたように前方をじっと見つめていました。彼の視線の先には大きな花崗岩があり、ミケランジェロはそれを食い入るように凝視していました。「何を見ているのか」と尋ねた友人に、「この石の中に天使が見える。それを僕は槌とノミで掘り起こすことができる」と答えたのです。

主イエスの最初の弟子シモンはガリラヤ湖の漁師でした。人々の目には威勢のよい漁師にしか見えませんでした。しかし主イエスの目はやがて教会の働きを担って立つ大きな岩を見通しておられたのです。主イエスは「人間をとる漁師にしよう」と彼を招き、「ペトロ」というニックネームをつけられました。ペトロとは「大きな岩」という意味です。

主イエスは私たちにも目を注いでおられます。私たちの中に将来主の働きを喜んで担う姿をご覧になっているのではないでしょうか。「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」(マルコ1:17)。

もしも

2017-06-30

もしも この地球の上に
こどもがいなかったら
おとなばかりで
としよりばかりで
おとなはみんなむっつりとなり
としよりはみんな泣き顔となり
地球はすっかり色をうしない
つまらぬ土くれとなるでしょう

こどもはとです
こどもはアコーディオンです
こどもは金のゆびわです

とびます 歌います 光ります
地球をたのしくにぎやかに
いきいきとさせて
こどもは
とびます 歌います 光ります
こどもがいなかったら
地球はつまらない土くれです

(竹中郁少年詩集『子ども闘牛士』より)

信仰と芸術

2017-06-24

もう随分前になりますが、「信仰と芸術」というテーマで夕礼拝を守りました。信仰と文学(斎藤末広先生)、信仰と音楽(古澤嘉生先生)、そして信仰と彫刻(片山博詞先生)。多くの方が参加してくださいました。

最近日本聖書協会から鈴木範久先生の『聖書を読んだ30人―夏目漱石から山本五十六まで』が出版されました。これは聖書協会の雑誌『SOWER』(ソア=種まく人)に連載されたものです。取り上げられている作家は夏目漱石、太宰治、高村光太郎、川端康成、倉田百三、芥川龍之介、堀辰雄、萩原朔太郎、八木重吉です。聖書の言葉は作家の魂にインスピレーションを与えるのでしょう。

音楽も同様でしょう。今年10月29日㈰午後2時よりオルガン完成を記念し椎名雄一郎氏によるオルガン演奏会を行う予定です。同氏はバッハの全曲を演奏された方です。

以前片山博詞先生のお話を伺った時、優れた作品の背後にある祈りを感じて感動しました。先生の図録には「祈りの形象 新しい意味を紡ぐ」とあります。今回皆様と共にお話を拝聴できることを感謝しています。

交読文 栄光の讃美(グローリア)

2017-05-30

司式 いと高きところには、神に栄光がありますように、
会衆 地にある神の民に、平和がありますように。
司式 私たちの主なる神、天にいます王、全能の父なる神よ、
会衆 私たちはあなたを崇め、あなたに感謝し、あなたの栄光を讃えて讃美をささげます。
司式 父なる神の独り子、主イエス・キリストよ、
会衆 主なる神、神の小羊、
司式 あなたは世の罪を取り除かれます。
会衆 主よ、私たちをあわれんでください。
司式 世の罪を取り除かれる主よ、
会衆 私たちをあわれんでください。
司式 父なる神の右にいます主よ、
会衆 私たちをあわれんでください。
司式 ただあなただけが聖なるかた、あなただけがわたしたちの主。
会衆 ただあなただけがいと高き主イエス・キリスト。
一同 主よ、今わたしたちは心からの喜びをもってこのオルガンをあなたに献げます。聖霊と共に、父なる神と共にいます主に、栄光がありますように。アーメン。
(オルガン奉献礼拝においてこの交読文を用いました)

 

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