「さあ、ベツレヘムへ」
ルカ福音書二章には、天使は神の子の誕生を羊飼いたちに告げたことが記されています。
「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」
この知らせを受けた羊飼いたちはためらわず直ちに行動を起こします。
「さあ、ベツレヘムへ行こう。主がお知らせくださったその出来事を見ようではないか。」
私はこの「さあ」という言葉に心を捉えられます。『新約聖書ギリシャ語釈義事典』は、次のように説明します。
「δη(デー)―すぐに。この小辞は、一つの発言が確定したものであることを特徴づける。更に、物事を要請する際、その要請が切迫したものであることを表すために用いられる。」
羊飼いたちにとって神の子の誕生は確しかなことであり、この幼子に会うことは緊急を要する事柄だったのです。現代においても、同様であり、救いはそこから始まります。「さあ、今年こそ救い主にお会いしよう!」。