巻頭言「立ち上がって神の国を建設しよう」

 主イエスの福音宣教は「悔い改めよ。天の国は近づいた」という言葉で始まりました。「天の国」(神の国)とは死後の世界のことでしょうか。今生きている世界の混乱を放置し、私たちの関心を来世へと移そうとされたのでしょうか。

 いいえ、神は私たちが生きているこの世界が無秩序のままでよいとは思われないでしょう。神が天地創造の初めに意図された愛と正義に満ちた状態に回復することを願い、その働きの協働者となるべく私たちを招いておられるのです。

 世界は問題で山積みです。沖縄辺野古の埋め立て、ミャンマー国軍によるクーデター…。その地を愛する人々の、魂から絞り出す声に今こそ耳を傾ける必要があるのではないでしょうか。

 『マルティン・ルーサー・キング自伝』の一節が心に強く響いてきます。

 このような時期に一夜、私は「ベトナムの子供たち」と題する一つの記事を取り上げて読んだ。そしてその記事を読んだあとで、自分自身に言った。「もう二度と私は、わが国の魂を滅ぼし、何千何万というベトナムの子供たちを殺しているような問題について、黙っているつもりはない」と。(踊)