ヤコブの手紙は具体的な生き方を大切にすることを教えています。3:16には「ねたみや利己心のあるところには、混乱やあらゆる悪い行いがある」と記されています。
ねたみに無縁な人はいません。これほど厄介なものはありません。諺にも「ねたみは栄光につき添う」「ねたむ者には祝日はない」「ねたみは憎しみよりも始末におえない」「ねたむことは、自分を劣った者として認めることだ」「ねたむ者は才能ある人々を決して許さない」などきりがありません。
2008年2月にNHK教育テレビが「嫉妬の劇場」という番組を放送しました。改めてそのテキストを読んでみると、ねたみの破壊力を痛感させられます。徳川慶喜と勝海舟、島津久光と西郷隆盛、スターリンとトハチェフスキー、森鴎外と小池正直…。
パウロは神の国を継ぐことができない罪の一つにねたみを挙げて(ガラテヤ5:19~21)、「愛の讃歌」では「愛はねたまない」(Ⅰコリント13:5)と言っています。愛こそ私たちが追い求める最高の道、真の平和はそこから生じてくるのです。