答:人間は一つの生き物として、しかも頭と手によってものを創り出す自由な人格(神の像)として造られました。しかし人間は、天地の間にひとり自由に存在するのみでなく、また自分の創造者である神と、他の自分とおなじ人との交わりにおいて存在しています。
ここには学ぶべきいろいろのことがあります。第1に、人間は一つの生き物であるということ。動物と同じ生き物なのです。だから他の生物に対しても謙遜でなければなりません。
第2に、知恵が与えられており、頭と手でさまざまなものを創り出すことができます。しかし人間が創り出したもののすべてが人間と他の生き物を幸福にしたがどうかはきちんと問われなければなりません。原子爆弾などは決して創り出してはならなかったし、武器として用いてはならなかったものです。人間を未来永劫に渡って不安と恐怖を与えるものでしかありません。
第3に、人間は神との交わりに生きるように創られている存在です。神を無視する時、人間は自分を神とし、隣人を搾取の対象とし、この世界を破壊へと導くことになるのでしょう。神の言葉に謙虚に耳を傾けつつ生きる時、自分自身の心に真の平安と喜びがあり、また隣人への愛が生じ、素晴らしい交わりが生じてくるのです。