「信じるものがない私…」
有馬平吉先生の著書『キリガイ・ICU高校生のキリスト教概論名(迷)言集』に次のような文章がありました。
人から聞いたこと、本でみたことなどといったたくさんの「出会い」の中から、疑って調べてみてから手にすることができる真実は信じられるものだと思います。しかし、疑ってばかりいるのは物事を真剣にとらえていないからです。やじ馬のように、こうかもしれないああだったらどうしようと勝手に騒いでいるだけで、信じるための「疑」の行為ではないと思っています。
箴言はソロモンをはじめとするイスラエルの知恵の教師が語った言葉を集めたもので、人生の指針となる言葉がたくさんあります。箴言一四・一五の言葉です。
未熟な者は何事も信じこむ。熟慮ある人は行く道を見分けようとする。『キリガイ』の中に「信じるものがない私…」と書いた高校生がいました。同じ思いの人は多いのかもしれません。いつか信じるに値するものとの出会いがありますようにと心から祈っています。