答:わたしは、ほかにかけがえのない私というひとりの人間である、と言うべきでしょう。
神によって創造された人間、かけがえのない存在、他の何をもってしても取り替えることが不可能な存在です。
仏教の言葉に「愛別離苦」というのがあります。愛する者と別れなければならない苦しみです。先だってスキーバスの転落事故で卒業間近の学生さんたちが亡くなりました。その顔写真を見ながら、生きておられたらどんな人生を歩んだのだろう、どんな人と出会ったのだろう・・・と思いました。何よりもご両親方の心中はいかばかりだろうと思いました。どんな言葉も、どれほどの賠償も、どれほど時間が経っても、ご両親の悲しみを癒すことはできないでしょう。「ほかにかけがえのない」子どもさんを失ったのですから。私も子を持つ親として、今はただ、悲しみ苦しみがほんの少しでも癒されますようにと祈るばかりです。
そう考えると、いじめもドメスティックバイオレンスもいけません。人格否定です。人の命を無差別に奪う戦争などもってのほかです。神が一人ひとりを大切にしておられるように、私たちもお互いを大切にしあうべきなのです。わたしたちは「かけがえのない存在」なのですから。