答:いいえ、むしろ私たちは、自分の頭と手によって、神のように賢く偉くなろうとして、創造の根源から失われています。私たちは自由な人格としてたがいの交わりを求めあいながら、しかも孤独でしばしばたがいに誤解し争っています。いわゆるたがいの断絶を経験しているのです。あらゆる争闘も戦争もまた根本的にはここに起因すると思います。
毎日のニュースを見る度に心が痛みます。生涯の愛を誓いあって結婚したはずなのに相手の存在を抹殺したいほど憎み合う、親が子どもに食べものを与えず無慈悲に餓死させる、兄弟姉妹がお互いに憎み合う、教師が生徒の可能性を殺す、生徒たちが一人の仲間を死に追いやるほどいじめ抜く、民族が互いに争い合う、国と国とが戦争する、人間が自然を破壊する・・・。こんなことは神が天地を創造された当初の姿ではありません。神が万物を創造された時、「見よ、それは極めて良かった」のですから。美しかったのです。調和があったのです。それを破壊したのは、神から離反した人間の罪です。「神がおられるなら、どうしてこんなことが・・・」と言ってはいけません。責任の転嫁です。
先だってある方が夜遅く電話をしてこられました。兄弟げんかをしたのだが、その後なんとも言えない空しさ、悲しさ、寂しさ、孤独さを感じたというのです。でも彼は言いました、「明日の朝早く仲良くなりたいと思っています」と。とても嬉しい言葉でした。「そうできるようお祈りしてるからね」と言い、すぐに「神さま、彼に祝福をお与えください」と祈りました。
私たちもきっと同じです。まず神との関係を正しくしましょう。そしてそこから気づかされる順に一つずつ、少しずつ関係を改善しましょう。神と人、人と人との生き生きとした交わり、神はそれを望んでおられます。